タバコと歯周病には深い関係があり、歯周病のリスクを高める一因となります。
タバコには多くの有害物質が含まれており、これらの化学物質は口腔内の細菌の増殖を促進し、免疫系の機能を妨げることで、歯周病の発症と促進を助長します。
タバコに含まれる有害物質
- ニコチン:タバコの中でもっともよく知られた有害物質であり、中毒性のある神経毒です。依存性が強く、喫煙による健康への影響の主要な要因とされています。
- タール:タバコの煙を生成する個体粒子状の物質で、気道や肺を刺激し、呼吸器系の健康に悪影響を及ぼします。
- 一酸化炭素:タバコの煙に含まれるガス上の物質で、酸素と結合して酸素の運搬を妨げることで体内の酸素供給が減少し、心臓や血管系に負担をかけます。
タバコと歯周病の関係
- 炎症反応の抑制:タバコは免疫系を抑制するため、歯ぐきの炎症が軽くなり、歯周病の初期症状である歯ぐきの腫れや出血が目に見えにくくなります。これにより、歯周病の初期段階での自覚症状が少なく、進行しやすくなります。
- 免疫系の低下:タバコに含まれる有害物質は免疫系を弱め、口腔内の細菌に対する免疫応答を低下させます。これにより、歯周病を引き起こす細菌の増殖が増え、歯ぐきの炎症や歯周ポケットの深化を促進します。
- 血行の低下:タバコのニコチンは血管を収縮させ、血液の流れを低下させます。これにより、歯周組織への酸素の供給が減少し、歯ぐきや歯を支える骨の健康を損ないます。よって、歯周病の進行が促進されます。
- 傷の治癒の遅延:タバコは口腔内の組織の修復を妨げるため、歯周病による歯ぐきの傷の治癒が遅れ、歯周病の進行が加速されます。
次世代タバコ
次世代タバコには紙タバコに比べて煙を吸い込まずに使用するものがあります。例えば、電子タバコや加熱式タバコは煙を吸い込むのではなく、リキッドや加熱されたタバコを蒸気として吸引するため、歯周病のリスクを伴う煙の量が少ないと言われています。ただ、歯周病リスクである有害物質はゼロではありません。煙が少ないからと言って、歯周病リスクがないわけではないのです。
上記以外にもタバコには多くの有害物質が含まれており、喫煙による健康へのリスクが高いことが科学的に確認されております。喫煙は歯周病だけでなく、がんや心臓病、呼吸器疾患などの健康リスクを増加させることが知られています。
カンドーレ歯科では、禁煙のお話を必ずさせて頂いております。
インプラント手術においても予後がよくなかったり、喫煙による影響は大きいです。
可能な限り、禁煙をお勧め致します。
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