糖尿病は、高血糖(血液中の糖の濃度が異常に高い状態)が持続する慢性疾患です。
糖尿病は、血液中の糖を細胞に取り込むために必要なホルモンであるインスリンが不足または効果の低下によって引き起こされます。
第1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)
主な原因は自己免疫の攻撃により、膵臓のインスリン生産を担当する細胞が破壊されることです。攻撃の原因は明確に分かっておらず、遺伝的な要因や環境要因が関与しているといわれています。
第2型糖尿病(非インスリン依存型糖尿病)
身体は十分なインスリンを作り出すことができますが、細胞がインスリンに対して耐性を持ち、血液中の糖分を効果的に取り組むことが出来ません。遺伝的な要因には、特定の遺伝子変異や家族歴が関与することがあり、環境要因には、不健康な食事、肥満、運動不足、高血圧、高コレステロールなどの生活習慣の要素が関与していることがあります。
糖尿病とお口の関係
糖尿病の人は、高血糖の影響による口腔環境の変化や免疫機能の低下で口腔内細菌の増殖が促されます。
高血糖による唾液の変化
唾液中の糖分濃度が高くなるため、細菌が増殖するための栄養源が増えます。これにより、口腔細菌が増殖しやすくなります。
免疫機能の低下
免疫システムは細菌や感染症と戦うための重要な役割を果たしています。高血糖による免疫力の低下は、細菌の増殖を抑制する能力を弱め、口内環境を細菌にとって好都合な状態にします。
口腔乾燥
唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥すると、最近の増殖が促進されます。唾液には抗菌作用があり、口内の細菌を制御する役割を果たしています。口腔乾燥により、抗菌作用が低下し、細菌が増殖しやすい環境が生まれます。
糖尿病により虫歯や歯周病などの口内トラブルのリスクが高まる可能性があります。インプラント治療を行うにも糖尿病のリスクは深く関係します。
定期的な口腔ケアや適切な血糖管理は、口内健康を維持するためにとても重要となります。
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